【埼玉】渋沢栄一ゆかりのスポットと深谷グルメを楽しむ日帰りドライブ

今回は、JR熊谷駅近くに新しくオープンした「三井のカーシェアーズ」のステーションから、深谷市ゆかりの偉人・渋沢栄一の足跡をたどりながら、地元ならではのグルメも満喫する気軽なドライブ旅へ。

電車で熊谷駅までアクセスし、現地でクルマに乗り換えるスマートな移動スタイルなら、休日の選択肢がぐっと広がります。

JR熊谷駅南口から徒歩3分のステーションから出発!

今回訪れた埼玉県・熊谷は、東京・上野から新幹線で約40分。在来線でも1時間半ほどとアクセスしやすい場所です。

JR熊谷駅から「リパーク熊谷桜木町(自転車可)」までは、南口を出て徒歩3分。1本入った通りにある平面駐車場です。

三井のリパーク内にあり、すぐに見つかった

出発から約40分。新1万円札の顔・渋沢栄一について学ぶ記念館へ

最初に訪れたのが、「渋沢栄一記念館」です。渋沢栄一氏は、銀行や鉄道、製造業など幅広い分野で企業の設立・育成に関わり、さらに社会福祉や教育、民間外交などの事業に力を注いだ、日本近代経済を代表する人物。

その功績は現代にも受け継がれ、2024年からは新1万円札の肖像として採用されるなど、いま改めて注目を集めています。深谷市は、そんな渋沢氏が生まれ育ったゆかりの地。

「渋沢栄一記念館」は、渋沢栄一氏の生涯と功績をわかりやすく学べる施設
同館の北側に立つ大きな銅像は、もともと深谷駅前に設置されていたものを、記念館の整備にあわせて現在の場所へ移設。高さは台座を含めて約5メートルあり、敷地内でもひときわ存在感を放っている

館内に入ったらまず、1階の「資料室」へ。ここでは、渋沢栄一の生い立ちから、明治維新後の日本経済の近代化に果たした役割までを体系的に知ることができます。

資料室では、遺墨や写真、書簡など渋沢氏に関する資料をじっくり見ることができる。企画展も年に数回行われており、企業活動だけでなく人づくりや社会づくりにも力を注いだ姿をしのぶことができる

「資料室」にあるらせん階段を上ると、2階には「講義室」があり、同記念館ならではの展示として注目されている「渋沢栄一アンドロイド」による講義を受けることができます。

「渋沢栄一アンドロイド講義」は、所要時間60分(入退場・写真撮影を含む)。受講は無料だが、希望日の2日前までにWEBからの受け付けが必要(1回の講義につき最大40名まで予約可能)
このアンドロイドは、渋沢氏の生誕180年にあたる節目の年・2020年に完成したもので、70代の渋沢栄一の風貌を再現。細部までリアルに作り込まれており、目の前に本人が現れたかのような存在感がある。身長はおよそ153センチで、意外と小柄だ

アンドロイドが語る内容は、渋沢氏が生涯を通じて大切にしてきた「道徳経済合一説」を中心に、日本の経済発展に対する考え方や、人としてどう生きるべきかといった思想にまで及びます。

なお、このアンドロイドは、深谷市出身である鳥羽博道氏(株式会社ドトールコーヒー名誉会長)の寄付によって制作されたものだそう。

同郷の人物の支援によって誕生した展示であることも、深谷市と渋沢栄一氏の深い結びつきを感じさせます。

また、記念館の周辺には、渋沢氏にまつわる史跡や関連スポットが点在。そのうちの1つが、渋沢氏の生地である「中の家(なかんち)」です。

旧渋沢邸「中の家」外観(画像提供:深谷市)

こちらには80代の頃の渋沢栄一氏を再現したアンドロイドがあり、晩年の落ち着いた話し方で人生観や思想を語ってくれます。

渋沢栄一アンドロイド・シアター(旧渋沢邸「中の家」) (画像提供:深谷市)
館内の事務室で申し込めば、無料のレンタサイクルを利用して周辺スポットを巡ることも可能。時間に余裕があれば、深谷の街並みとともに、渋沢栄一ゆかりの地を散策するのもおすすめ

▼渋沢栄一記念館
住所:埼玉県深谷市下手計1204
駐車場:あり(無料)
URL:https://www.city.fukaya.saitama.jp/shibusawa_eiichi/kinenkan.html

深谷名産と地元グルメが集まる、立ち寄り必須の「道の駅 はなぞの」

次に向かったのは、深谷観光の定番スポット「道の駅 はなぞの」。国道140号線沿いにあり、「渋沢栄一記念館」からは40分ほどで到着しました。

「道の駅 はなぞの」本館の外観

本館1階の「物販コーナー」には、深谷ネギを使った加工品をはじめ、豚肉の味噌漬けなどの冷蔵・冷凍商品、地酒やワイン、お菓子やご飯のお供などがずらり。

たくさんの商品がジャンルごとに陳列されていて、何を選ぼうか迷ってしまう
今回は、数ある土産物の中から、「深谷ねぎふりかけ」540円(税込み)、深谷ネギを使った「深谷ねぎ万能だれ」699円(税込み)、「深谷ねぎ秩父味噌」594円(税込み)を購入。どれも自宅用にもお土産にも使いやすい一品
商品点数が多いので、迷ってしまったらレジ付近に掲示されている「今月の人気商品ベスト5」を参考にしてみて
漬物の一大産地「深谷市岡部地区」の漬物がたくさん
渋沢栄一氏が好んだという郷土料理「煮ぼうとう」のコーナーも。山梨の「ほうとう」はみそ味だが、深谷の「煮ぼうとう」はしょうゆベースだ

本館2階へと続く階段を上っていくと、「ベーカリーズキッチン Ohana(オハナ)」から漂ってくる焼き立てパンの良い香りが。"オハナ"はハワイ語で家族の意味があり、店名とロゴの〇には"家族皆で囲んで食べてほしい"という気持ちが込められているそうです。

取材時はクリスマス直前で、クリスマスツリーがクリスマスムードを演出していた

同店のパンづくりの特徴は、材料選び、発酵方法、気温や水温など、さまざまな要素を職人が見極めて生地からパンづくりをするスクラッチ製法にあり、国産小麦と自家製酵母を使用した120種類以上のパンを提供しています。

売り場にはパンの名前と人気順がポップで表示されている
この日は、オープン以来不動の人気1位だという写真右:「塩堅焼きバター」145円(税込み)から、5位の赤肉メロン風味の「さくさくメロンパン」まで5種類と、スタッフ一押しの長~い写真中央の「ロングソーセージ」432円(税込み)を購入
イートインは店内の他、解放感のあるテラス席も用意。購入時にもらえる紙コップで、コーヒー、レモン水、麦茶を飲みながらカフェ感覚でパンを味わえるのもうれしい

「ベーカリーズキッチン Ohana」の隣には、深谷市のイメージキャラクター「ふっかちゃん」のグッズがそろう「ふっかちゃんミュージアム」も。

文房具やお菓子、ぬいぐるみなど、思わず手に取りたくなるアイテムが並ぶ他、「ふっかちゃん」がゆるキャラグランプリで獲得したトロフィーやメダルの展示などのミュージアム要素も盛りだくさん。ファミリーに人気のスポットです。

入口横には、「ふっかちゃん」のほかにも深谷を代表する渋沢栄一などのキーホルダーをゲットできるカプセルトイがある
土・日曜、祝日の13:00には、「ふっかちゃん」が来てくれる

ランチは、地元野菜たっぷりのカレーに舌鼓

お土産を物色した後は、ちょうどお昼時になったので、本館向かいの花時計公園にある「FARMY CAFE ~Curry stand~(ファーミーカフェ カレースタンド)」でランチをいただくことに。

テラス席はペット同伴OK
大きな開口部が明るい空間を演出する店内

同店の特徴は、何といっても深谷産の野菜をふんだんに使っていること。店頭のポスターを見ると、スキレットに盛り付けられたカレーに色とりどりの野菜が載っていて、見るからにヘルシー。カレーをはじめ、スープ、サラダ、スムージーなど、野菜を中心とした"ココロとカラダが喜ぶメニュー"が提供されています。

その日に使用している野菜が、道の駅本館前の看板に掲示されている
手前左:「深谷キャンプBBQカレー」1,210円(イートイン単品税込み)、手前右:「10種の深谷野菜カレー」1,100円(イートイン単品税込み)。野菜はもちろん地元産、ご飯は自然農法で育てた米を使用している。手前中央:「冬季限定 深谷ねぎのスープ」440円(イートイン税込み)。左奥:「イエロースムージー」600円(イートイン税込み)、右奥「カラメルバナナスムージー」600円(イートイン税込み)

さっそくカレーをいただくと、野菜ごとに素材の風味が引き立つ調理が施されていて、「野菜ってこんなにやさしい味わいがするんだ!」と感動。

冬季限定だという「深谷ねぎのスープ」も、トロリと煮込まれたネギが滋味豊かで、じんわりとカラダにしみ込むおいしさでした。

また、野菜と果物を使ったスムージーは、野菜の個性を残しつつも飲みやすいため、子どもにも好評の味。(季節限定のスムージーも登場するそうなので、スタッフさんに聞いてみてください)。深谷ドライブのランチにぴったりの、満足感のある一食でした。

▼道の駅 はなぞの
住所:埼玉県深谷市小前田458-1
駐車場:あり(無料)
URL:https://www.michinoeki-hanazono.jp/

100種類のフレーバーと「なまじぇら」を楽しめるジェラート専門店

道の駅を後にして20分ほどドライブをし、スタート地点のステーションへ戻る途中、いよいよ本日最後の立ち寄りスポットへ向かいます。

「熊谷を訪れたらぜひ食べたい!」と目を付けていたお店......ジェラート好きの間で評判のジェラート工場直営店、「GELATO MARINO(ジェラート マリノ)」です。

国道140号、「運動公園前」交差点を南に曲がってすぐの左手に店舗がある

同店の店頭には常時50から80種類以上もの豊富なフレーバーがそろい、ついあれもこれも......と迷ってしまいます。

1つのフレーバーがカップに入ったものを中心として、棒アイスタイプや、ドーナツ形のもなかに入ったもの、動物(ブタ、クマ、コアラ、カエルなど)がデザインされたものなど、種類がとても豊富
この日は、フォトジェニックな「アニマルジェラート(ブタ、コアラ)各1個」580円(税込み)、ドーナツ形もなかに入ったジェラート350円(税込み)を購入

素材そのものの味わいが楽しめる「天然氷菓」も、"1度は食べてみる価値あり"です。こちらは、果物の皮をひとつひとつ手作業でくり抜いて、その中にジェラートを詰めたもので、果皮の香りとジェラートの味わいを同時に楽しめます。

「天然氷菓」も、1つ550円のお手頃なものから1,600円超えのものまで、豊富なラインアップ
中でも、皮ごと食べられるリンゴ、イチゴ、トマトはぜひ試してほしい

そんな同店でぜひ味わいたいのが、工場で作ってから24時間以内の、まだ凍らせていない状態で提供する出来立てジェラート「なまじぇら」。

取材当日は平日だったので残念ながらいただけませんでしたが、滑らかで柔らかな食感が楽しめるとSNSでも話題です。

「なまじぇら」は週末(土または日曜)限定で登場。提供されるフレーバーの内容は随時変わるので、来店前に同店のインスタグラムでチェックするのがおすすめ(写真は某週末に提供された「なまじぇら」の内容)

冬でも、暖房の効いた室内で冷たいデザートを食べるのが定番化してきた昨今。お土産のひとつとして喜ばれるに違いありません。

▼JELATO MARINO
住所:埼玉県熊谷市広瀬650-1
駐車場:あり(無料)
URL:https://www.gelato-marino.com

まだまだある埼玉のおすすめの観光スポット

埼玉には他にもおすすめの観光スポットがあります。今回利用した「リパーク熊谷桜木町(自転車可)」から埼玉・行田の忍城址までは約14分。歴史スポットや季節イベント『行田花手水week』、地元グルメを巡るドライブなど、お城好きな方におすすめのルートです。

>>>日本100名城!「のぼうの城」で有名な忍城へ。行田花手水やランチ&観光スポットも

今回のステーションから埼玉・川越までは約50分。平日でも長い行列ができるかき氷店で「生いちごみるく」などを堪能し、蔵の町や菓子屋横丁といった街歩きも楽しめる日帰りドライブもおすすめ。

>>>川越の人気店「これがかき氷」のかき氷を食べに行こう【絶品ドライブ飯】

熊谷駅周辺から「おふろcafé utatane」までは約1時間。温泉だけでなく、漫画やボードゲーム、ハンモックなど、充実した内容の同施設なら、寒い季節でもゆったりとリラックスできます。

>>>埼玉の人気「おふろcafé utatane」でのんびり温まるドライブ

今回のドライブに使用したクルマ:トヨタ「ヤリスクロス」

荷室も十分な広さがあり、お土産が増えても余裕

コンパクトなサイズ感ながら視点が高く、運転しやすいのがヤリスクロスの魅力。市街地では取り回しがよく、郊外の道路でも安定感があり、初めての土地でも安心して走れました。

日帰りドライブにちょうどいい、バランスの取れた一台です。

<今回のドライブのカーシェア料金>
・車種クラス:ベーシック
・料金プラン:ベーシック
・時間料金:5,700円(12時間パック)
・距離料金:1,092円(21円×52km)
合計:6,792円