代車とは?利用時の注意点や費用・借りられない場合の対処法についても解説

代車が必要なケースや費用、利用時の注意点を解説します。代車は修理・車検・納車待ちでの利用が一般的で、借りられない場合はカーシェアの利用を検討することがおすすめです。

どんな場合に借りる?代車が必要なケース

代車とは、車検や修理などで自家用車が一時的に使用できない場合に、ディーラー(正規販売店)や整備工場(認証・指定工場)が提供する代替車両のことを指します。代車が必要になるケースは、主に以下の3つです。

  • 点検や車検を受けるとき
  • 修理に出したとき
  • 買い替えで納車を待つとき

それぞれ解説していきます。

代車を運転する人

点検や車検を受けるとき

クルマを点検や車検に出すと、その間は使用できなくなります。特に車検は業者や混雑状況によって日数が異なり、1日~3日ほどかかることが一般的です。そのため、この期間中に代車を借りるケースがあります。

車検は、ディーラー、整備工場、大手カー用品店、ガソリンスタンドなどで受けられます。このうちディーラーは代車を貸し出していることが多く、ガソリンスタンドでは代車の貸し出しサービスを実施していない場合があります。事前に調べておきましょう。

修理に出したとき

車検と同様に、修理の依頼先によって代車の貸し出し可否が異なります。ディーラーやカー用品店、整備工場では代車を借りられる場合が多いですが、すべての業者が必ず代車を用意しているわけではありません。修理に出す前に、業者が貸し出しを行っているか確認することが大切です。

また、修理の目的や内容によっては代車を借りることが難しい場合もあります。通常の使用範囲内で発生した不具合ではなく、事故といった突発的な修理では代車の手配が難しいこともあります。こうしたケースでは、代車の有無を事前に相談し、必要に応じてカーシェアやレンタカーの利用も検討するとよいでしょう。

買い替えで納車を待つとき

クルマを買い替える場合、売却から納車までの期間に代車を利用することがあります。契約前にディーラーや中古車販売店に代車が必要であることを伝えておけば、納車日まで貸してもらえることが一般的です。ただし、下取りが条件となる場合や、貸し出し可能な期間や車種が決まっていることもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

車検に出すクルマ

代車を借りるのにかかる費用はいくら?

代車の費用は、借りる状況や業者によって異なります。利用時のガソリン代のみを負担するという無料に近いケースもあれば、有料の場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。以下、先述した3つのケースごとに費用の目安を解説します。

点検や車検で代車を借りる場合

点検や車検を受ける際の代車貸し出しサービスは、無料の場合が多いでしょう。ただし、代車を返すときは、ガソリンを満タンにしなければならないことがあります。このときのガソリン代は、代車の利用者負担となることが一般的です。業者によっては代車の利用自体が有料のケースもあるため、事前の確認を怠らないようにしましょう。

修理で代車を借りる場合

自家用車の修理時に代車を借りる場合、費用は修理を依頼する業者によって異なります。また、修理の目的や内容、事故の種類(自損事故・対車事故)、自身が加入する任意保険の内容によっても費用が変わるため、事前の確認が不可欠です。

特に、急な事故による修理では、業者側で代車を手配できないケースがあります。その際、レンタカーを利用すると、車種によっては1日あたり5,000円~ 程度の利用者負担が発生することもあります。代車が準備できない場合は、個人でレンタカーを手配したり、カーシェアを利用するなどの代替手段を検討するとよいでしょう。

納車待ちで代車を借りる場合

納車待ちの際は、無料で借りられる場合が多いでしょう。特に、ディーラーで新車を購入する場合、顧客サービスの一環として代車を無料で貸し出していることが一般的です。代車を借りない場合は、下取りに出すクルマに乗り続け、納車待ちのクルマと入れ替えることもあります。代車の貸し出し可否や期間は、購入時の条件によって異なるため、契約の段階で販売店のスタッフに確認と相談をしておくことが重要です。

代車の費用

代車を借りられる期間は?

代車を借りられる期間は、業者や代車が必要な状況によって異なります。基本的には、修理が終わるまでや納車までなど、クルマがない期間のみです。

また、1か月以上の長期貸し出しは断られる場合があるため、代車を依頼する業者に相談してみましょう。特に修理や納車のスケジュールが延びた場合、代車の返却を求められるケースもあるため、あらかじめ確認しておくことが重要です。代車を借りられない期間については、カーシェアを利用する方法もあります。

代車を借りる期間

代車を借りる際の注意点

代車を借りる際の注意点は主に以下の3つが挙げられます。

  • 必ず借りられるとは限らないことに留意する
  • 借りた際の車両の状態を確認しておく
  • 保険の内容を確認しておく

それぞれ紹介していきます。

必ず借りられるとは限らないことに留意する

代車が必要な場合でも、必ず借りられるわけではないため注意が必要です。代車の貸し出しサービスを行っている業者・店舗であっても、タイミングが悪く在庫(代車)がない場合は借りることができません。

特に、クルマの買い替えが多い3月や9月といった時期には注意しましょう。多くの自動車販売店が決算期を迎えるため、セールやキャンペーンが実施され、代車の需要が集中することがあります。また、希望する車種が借りられないケースや、貸し出し期間に制限が設けられているケースもあります。

借りた際の車両の状態を確認しておく

代車を借りる際は、車両の傷や塗装の剥げなど、初期状態を確認して業者と共有しておくことが重要です。これを怠ると、後から自分の過失ではない修理費用を請求される可能性があるためです。トラブルを避けるためにも、事前に写真を撮っておくと安心でしょう。また、利用中は定期的に掃除をし、清潔な状態で返却することを心がけましょう。

保険の内容を確認しておく

代車には保険が適用されていると考えがちですが、取扱店によって対応が異なるため注意が必要です。保険が適用されていない場合や、適用されていても最低限の補償内容に限られることも少なくありません。特に、車両保険の有無や免責金額については、事前に確認しておくことがおすすめです。契約時に保険の適用範囲をチェックし、事故の際に自己負担が発生するかどうかを把握しておきましょう。

また、万が一の事故に備え、自身が加入している任意保険の内容も見直し、必要に応じて追加の補償を検討することが大切です。代車利用中に事故が発生したときの対応を理解し、安心して運転できるよう準備をしておきましょう。

クルマを借りる注意点

代車を借りられるか事前に確認しておこう

代車を借りられるかどうかは、修理や点検の際に非常に重要なポイントです。事前に保険の補償内容やディーラーの代車提供状況を確認しておくことで、急なトラブルでもスムーズに対応できます。

ただし、代車が必ずしも借りられるとは限りません。また、代車を借りられたとしても有料の場合があるため、事前の確認が欠かせません。代車が借りられない場合に備えて、レンタカーやカーシェアなどの代替手段を検討しておくと安心です。

特に、代車が有料で、そこまで頻繁にクルマを使用しない場合は、まとまった期間で代車を借りるのは不経済と感じることもあるでしょう。そのような場合は、短期間でも借りられるレンタカーやカーシェアの利用がおすすめです。三井のカーシェアーズでは、スマ-トフォンで手軽に予約でき、最短30分から利用可能なため、急な移動手段としても便利です。代車が借りられない方や、必要なときだけクルマを使いたい方は、三井のカーシェアーズを検討してみてはいかがでしょうか?

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代車を借りられない場合の対処法

お伝えしたように代車が必ずしも借りられるとは限りません。代車を借りられない場合の主な対処法は、以下の2つです。

  • レンタカーを借りる
  • カーシェアを利用する

レンタカーを借りる

代車が利用できない場合、検討したい対処法の1つがレンタカーの利用です。レンタカー会社は全国にあり、短期から長期まで柔軟にクルマを借りられます。用途や必要な車種に合わせて選べる点も特徴で、保険や補償も充実しているため、安心して利用できます。ただし、店舗まで行く手間や、担当者と対面でやりとりしなければならないことは、あらかじめ理解しておきましょう。

カーシェアを利用する

代車が借りられない場合の対処法として、カーシェアの利用もおすすめです。カーシェアは必要なときだけ利用できるため、近くで借りられるクルマを予約し、10分単位から数時間、1日単位でも利用できる柔軟さがあります。毎日クルマを使う人だけでなく、決まった用途だけで利用する人にも便利です。

スマ-トフォンで予約してカーシェアを借りる人

代車が借りられない場合は三井のカーシェアーズへ

代車が借りられない場合にカーシェアを利用するなら、三井のカーシェアーズがおすすめです。三井のカーシェアーズは、首都圏を中心に「三井のリパーク」をはじめとした多くの駐車場にステーションが設置されており、自宅や職場、外出先の近くでクルマを借りられる利便性が魅力です。最短30分から24時間いつでも利用でき(※1)、予約から乗車、返却までスマ-トフォンひとつで完結します。専用カードも不要で、ICカードやスマ-トフォンで解錠できるため、急な用事にもすぐ対応できます。

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よくある質問

代車で事故を起こしたらどうすればいい?

もし、代車を利用中に事故を起こしてしまった場合、まずは負傷者の有無を確認し、必要であれば救急に連絡しましょう。その後、警察へ通報するとともに、貸し出し業者にも報告してください。どのような事故であっても運転者は必ず両者に報告しなければなりません。

また、業者によって保険の適用範囲や対応が異なるため、どの連絡先に問い合わせるべきかを確認することが大切です。事前に契約内容を確認し、万が一の事故発生時に迅速な対応ができるように準備しておくことをおすすめします。

代車にチャイルドシートはある?

代車には、普段使い慣れたチャイルドシートに設置し直すのが基本です。業者によってはチャイルドシートを用意している場合もありますが、あまり一般的ではありません。もし何らかの理由で用意できない場合はレンタルという選択肢もあるので、状況に応じて検討しましょう。

代車を借りる際の費用は?

代車の利用は無料の場合が多いですが、業者によっては有料となるケースもあります。特にレンタカーのような形での貸し出しとなる場合、1日あたり5,000円から 程度が一般的な相場です。

また、代車の貸し出しが無料であっても、ガソリン代や追加の補償費用は利用者負担となる場合もあるため、事前に料金体系を確認しておくことが重要です。代車の利用条件については、業者へ事前に問い合わせておくと安心でしょう。

※1:ステーションによっては、異なる場合もございます。

監修者:山城 利公(やましろ としまさ)画像

監修者:山城 利公(やましろ としまさ)

モータージャーナリスト さまざまなカテゴリーのクルマを独自のスタンスで試乗評価。交通インフラ、物流業界の構造、安全運転教育など社会課題にも精通、モビリティ社会の未来に貢献している。物流のプロとして200万km(地球50周以上)無事故走行の実績を持つ。 AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員